2004年12月05日

ViewMasters

2004年 - ヴューマスターズ・シリーズ第三回 
ヴューマスターズ -現音採集観察学会-

ワークショップ 12月5日(日) 
大阪アーツアポリア 築港赤レンガ倉庫
開場 2:30PM 
開演 3:00PM
参加者+講師: Haco、Yuko Nexus6、甲斐 賢治、松井 智惠 進行:小島 剛

一昨年から毎年、5回シリーズで行われているビューマスターズ-現音採集観察学会。

三回目の今年も、レクチャー、ライブに続き、12月5日にはワークショップが行われた。
ビューマスターズの活動を簡単に言えば、気になる身のまわりの「音」を拾って定義したり、鑑賞したり、楽しんだりする「サウンド・スポッティング」を核にした作品群と言えることとなりそうだが、

主催者のHacoさんは「ソフトウェア」と、表現し、
YukoNexus6さんはそれを受け、もちろん、「ソフトウェア」の誤用はできる〜ハッキングはもちろん、あらゆることが〜と、語る。

ということは、かなりの作家性というもの、というか、たとえ、同じ音をフィールドレコーディングしたとしても、全く同じものになることはないことはもちろんなのだけれど、「音をフレーミング」するということ以上により能動的に音にアプローチすると言ったこともよいとも思えるし、全く違ったコンセプトであってもなりきってしまえば、よいわけで、フィールドレコーディングの範疇で考えていた私の考えを軽く超えてしまったのでした。

と、以上が私の思ったところなのですが、今回は11組、それもかなりの量でコンセプトも絞り込んでいるという昨年に比べると、かなり濃厚な時間になったのですが、ただ、聴きました的なイベントではなく、いろんなアイディアがそこに溢れていて、もう、盗用しまくりたい手法もあったり、すごいものになって来た感があります。

そんな中で天王寺動物園の「猿のインプロ」という、まさに猿がインプロビゼーションで哭きまくり、しっかりエンディングへともっていくあたり、動物の伝達行為が音楽に!な驚きでした。

また、インクジェットプリンターが印刷しているバックグラウンドにジャズがかかる。ちぐはぐだったり、瞬間いい感じだったり。

大学の構内での鐘の音。雨傘をパラボリックに利用して距離があって聴こえにくい鐘の音を増幅するのだが、実は後ろの方で合唱部かなにかが発声練習しているのが微かに聞こえたり、鐘の音でマスクされたりのチラリズム。

ヴァイオリンが奏でる音楽に呼応するクラクション。

ドイツのキャッシャーのどこか、ゲルマンぽさ(いわゆるベンツみたいということ)。

思い出せば、すらすら印象に残っている音が。

あとはコメンテーターの発言も宝物級。
「音楽のチカラ、フィールドに流れてくると、そちらに引っ張られる。」
「今みて、聴いているものの向こう側へ行ってしまう。」
・・・・・・

ともあれ、今回参加してみて思ったことはすでに「サウンドスポッティング」というだけでなく、さらに「何か」が動き出しているように感じられた。

http://www.arts-center.gr.jp/soundart/view%20masters/

Posted by com4jai at 2004年12月05日 23:27 | TrackBack
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